
果というものを受け、それを自分の農業に実践していかなければならないのです。 実際に1億haほどの休閑中の不毛な土地があります。そういった土地は、水利設備、植林などを通して肥沃な土地に変えていかなければいけないわけです。 では次に持続可能な農業という観点から述べますと、土地及び水資源の確保が先ず重要になります。私どもがここで気をつけなければいけないことは、水資源ももう数年たてば、限界にきてしまうということです。ですから水を無駄にしないようにと運河を造ったり、きちんとした政策をもって水管理をしていく必要があります。農民に対しての水の供給をきちんと確保して行く必要があるのです。必要な水の量を農民に提供し、そして水を無駄にしないことが、水資源の開発です。 今、実際に農地が建設用地にどんどん移行しています。そのようなことをやめなければなりません。土地を保護し、農業の開発に向けていかなければいけません。 次に平等な栄養を土地に与えるために、環境の生態系に見合った農薬や肥料などの農業投入物を投入していかなければいけないということです。環境を考慮し、バイオ肥料などを使用する。また、きちんとした防虫管理を導入し、環境を意識して殺虫剤を投入をする必要があるのです。殺虫剤はただ使えばよいというものではありません。殺虫剤を無闇やたらに使うと食料にも悪影響を及ぼし、最終的には我々の健康にも影響を及ぼすことになります。また、化学肥料を使えば、食料の質が悪くなり、人々の健康が脅かされることになります。従って、そのようなバイオ肥料を使い、有害虫、それから不必要なものを除去していくバイオ肥料を使った包括的な肥料管理が必要なわけです。今日、私どももバイオ肥料の研究をしていますし、バイオ肥料は、農村部でもだんだん広がってきています。 次に実際に農村にいる農民について。 農民は、農村にいる金持ちの金貸しから借金し、その利子によってがんじがらめにされ、どうにも身動きが取れなくなっています。改革を行うためには、そういった過去から農民を解放していかねばなりません。実際には、農協の金融機関を通して農民に適切な利子でお金を貸すという制度を導入しています。 私どもはまた、収穫物に対する保険制度を導入し農民に提供しています。それは、ある年に収穫が不十分だった場合、農民が保険を利用して、ある程度の収入を確保することができるという制度です。このようないろいろな農業政策を通して、私どもは農村にも民主的な、完全な自主農業というものを確立しようと努力しています。 今日、種子、機械、肥料はすべて、農民が利用できるようになっています。農民への提供価格も適切です。このような手段を使って、農民が生産性を上げられるように農業政策を実施しています。また、農産物が生産された後、それを市場に持っていがなければ農民の現金収入にはなりませんので、インフラ整備にも力を入れています。農村の近くにも市場を作り農村の人たちにも市場を与え、そして雇用を創出していく
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